SSDの近未来

SSDの(論理的)ランダムライト

  • SSDは粒度の小さなランダムライトが苦手だとされてきたが、それはあくまで物理的ランダムライトな話なので、論理的にはいろいろ対処の方法はあようだ。

IntelSSDが、NCQの効果なのか*1ランダムライト速度をベンチマーク上で通常のSSDと比べて約80倍上昇させた。

読み込み速度は圧倒的で、書き込み速度に関してもHDDやSLC SSDにまったく見劣りしない

http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/09/09/x25m/001.html

「ランダムライトの4k」ではHDDと比べて圧倒的に早い。

 ExtremeFFSでは、ページベースのアルゴリズムで動作し、データの物理位置と論理位置とを固定させる必要がない。また、1セクタ分のデータを書き込む際は、もっとも便利で効率的な場所に保存する。これにより、SSDのランダムライト性能を最大100倍にまで向上させ、同時に耐久性能も向上するという。

SanDisk、SSDのランダムライト性能を最大100倍向上させる技術
  • 別にSanDiskの製品を使わずとも、ソフトウェアだけで既にある製品のラダムライトの速度を上げることができる。

EasyCoという会社から、SSDのランダムライト速度を大幅に向上するというソフト"Managed Flash Technology(MFT)"が販売されています。MFTは正確にはソフトというよりドライバで、MFTで高速化したドライブは通常のドライブと全く同様に使用することができます。

(中略)

結論

以上のように、MFTの利用により、SSDのランダムライト性能とコピー性能を大幅に向上することができました。

http://d.hatena.ne.jp/Lansen/20081007/1223401336

SSDがやってくるのは明確だ。理論的には速度の面で磁気ストレージより圧倒的に早く、現実にも既に書き込み速度が競合的になりはじめているのを観察できるし、最新のIntelのランダムアクセスやIOPSは非常に印象的である。Btrfsが最初からSSD最適化を取りいれようとしている言は知っておくにこしたことはない。

On File Systems

ちなみにOn File Systemsを訳したのは自分です。

*1:NCQのデモ:http://www.intel.com/design/flash/nand/demo/demo.htm MicronやSanDiskの新製品もNCQ機能を搭載している。

SSDのIOPSはまだはやくなる。HDDとは違って。

現在のHDDではIOPSは殆ど回転速度で決まってしまうが、その回転速度の上昇は物理的理由から停滞している。それと比べてSSDのIOPSは凄い速度で上昇している。それゆえに、SanDiskはvRPMというHDD回転速度(RPM)を基準とした指標を使ってSSDの成長をアピールしている。

一方、vRPMはSSDの性能を示す指標として提唱された。従来、製品リリースではデータのRead速度とWrite速度の理想値を表示するしかなく、せいぜい「SCLタイプはWrite処理が早く、MLCタイプはWrite処理が遅い」程度の違いしか示すことができなかった。SSDの購入を考えているユーザーが性能の参考にできるように提案されているのがvRPMだ。バーネットソン氏は、HDDの性能がシーク速度より主にプラッタの回転速度で決まることを説明した上で、SSDの性能指標としてもHDDの回転数に置き換えた「仮想的な回転数」を値として示すことでユーザーにSSDの性能を訴求すると説明する。

 SSDでも実際の利用状況に合わせたデータのReadとWriteの性能を数式で求めて値を示すことになるが、バーネットソン氏は、そのようにして求められたSSDのvRPMが2007年までの製品で1000vRPM程度であったのが2008年には1万vRPMに、そして2009年の製品では4万 vRPMと、急激に向上すると述べる。

SSDの性能は「LDE」「vRPM」で見極める - ITmedia PC USER

来年の製品はIOPSが4倍になると考えられている。

SSDの寿命は伸びる。

現在のSSDベンチマークソフトで延々と書き換えをしつづけて5年間持つ。

PCMark05の「HDD Test Suite」を連続して4日間、約2,000回を実行し、SSDに対して読み書きが継続する状態を保ったところ、弾き出された日付は「2013年10月11日」となったそうだ。

このような使い方で5年持つのなら、特に寿命は気にする必要がないかもしれない。

寿命診断ソフトが弾き出したSSDの寿命は? | スラド IT

そこから5倍伸ばそうという動きがある。

通常のSLCフラッシュ・メモリーに比べ,5倍多くデータ書き換えが可能な製品の開発を目指す。

SamsungとSun,SSD向け高耐久メモリーを共同開発 | 日経 xTECH(クロステック)

そのような状況で25年間も使えるのなら、大抵の用途には十分じゃないだろうか。

データベースの未来

http://d.hatena.ne.jp/kazuhooku/20081212/1229077256
を読んで。

Reiser4(中略)開発者のHans Reiserは、ファイルシステムを直接、発展的なメタデータを使ってデータベースとして使用できるとすら宣伝していた。

On File Systems
  • 次世代不揮発性メモリもいつかは登場する(MRAM,FeRAM,OUM...)

MRAM の特徴は、何といっても 「不揮発性」 と、読み書きの速度が速いことです。 既存のメモリでこれらをすべて満足するものはありません。

MRAM

そんな状況ではDBMSはどう変化していくのだろうか。